汚水枡(排水枡、クリーン枡)とは?
建物で生じた、キッチンの排水やお風呂の排水などを、そのまま排水管で公共下水道に排水した場合、排水管の途中にゴミが詰まり、流れなくなってしまうおそれがあります。
汚水枡(排水枡、クリーン枡)とは、そうした排水管の詰まりが起きやすい箇所に、点検や清掃のために設けられた設備で、排水管の詰まりを防止する役割をもっています。
汚水枡では、排水に含まれたゴミを沈殿・分離させるようにして詰まりを防止しています。
当然、排水管内に流れる汚れを、汚水枡内に汚れをためこむようにしていますので、汚水枡内は、定期的に清掃をしなければいけません。
……ここまでえらそうに書いていますが、私も今回清掃するまで、こうした清掃をしなければいけないとは、まったく知りませんでした。
「汚水枡の清掃はいかがですか?」と近所の業者が、飛び込み営業で自宅に来たことで、「汚水枡」というものの存在を知り、定期的に清掃が必要だということが分かったのです。
汚水桝の設置箇所
汚水桝は、基本的に、建物の排水箇所の数だけあります。
我が家では、
- キッチンの排水
- 洗濯室の排水
- 洗面所の排水
- 浴室の排水
- トイレの排水
の5か所に汚水桝が設置されていました。
我が家では、キッチンの汚水桝がひどく汚れていて、他の汚水桝はややゴミが引っかかっている程度でした。
どこかが詰まってしまって、やむを得ず清掃する場合は異なるかもしれませんが、通常は、キッチンの汚水枡の清掃がメインの作業になるようです。
汚水枡の汚れの原因
普通の家庭であれば、キッチンの排水溝には、ネットをつけたりして、ゴミをそのまま排水溝に流さないようにしているはずです。
我が家も当然、そうしています。
そのため、汚水枡の清掃を思い立ったものの、「排水管が詰まる」理由が特に思い当たりませんでした。

*油のイメージ画像
しかし私は、汚水枡のふたを開けてみて、びっくりしました。
謎の白い塊が、汚水枡内に大量にこびりついていたのです。
この白い塊の正体、汚水枡の汚れの原因は、油(脂?)でした。
油がこの白い塊になる理由について、詳しくは説明できないのですが、調理等で使用された油が、台所洗剤などに含まれる界面活性剤によって乳化して固まってしまうようです。
汚水枡清掃のやり方
清掃時の服装
汚水枡の清掃は、汚れの程度によりますが、かなりにおいが伴う作業です。
このにおいは、髪や服や靴にしみ込むおそれがありますので、汚れてもいい服装に着替えてください。
例を挙げると、
帽子、眼鏡、マスク、作業着、雨合羽、ゴム手袋、長靴
等です。
清掃時の道具
清掃時の道具ですが、どこまでやるかで違うと思いますが、私は
1.園芸用のスコップ(汚れをつついたりすくう用 おたま可)
2.固めのブラシ(100均 清掃用 たわし可)
3.マイナスドライバー(幅5mmくらい 汚水枡の蓋を開ける用)
4.台所用洗剤(個人的にはママレモンやチャーミーグリーンが好き)
5.バケツ(水切りした汚水を貯めておく用)
6.三角コーナー用のあみ(汚物の水きり用 ざる可)
を使用しました。
参考にしてください。
汚水枡の蓋の開け方
キッチンの汚水枡は、キッチンの真裏あたりにあります。
おそらく、他の部屋や雨水用の枡がいくつかありますが、キッチンの汚水枡は他のものよりも大きいので、すぐに分かると思います。
汚水枡の蓋は、しばらく開けていなかった場合、土などが詰まって開きにくくなっています。
写真の汚水桝の蓋は、基本的に工具無しで取っ手部分に手を入れて上に引けば開けることができます。
汚水桝の蓋の種類によっては、蓋の縁に、工具が入れれるように、細長い隙間が開いているところがありますので、そこにマイナスドライバー等を差し込んで、こじるようにして開けてください。
……汚れ具合はいかがだったでしょうか?
蓋を開けた瞬間は、あまりひどいにおいはないと思います。
汚れが沈んでいたり、固まっていたりするためです。
* 人様に見せれる状態ではなかったため、我が家の汚水枡内の清掃前の写真はありません
白い塊の除去
白い油の固まりは、スコップ等でつつくとすぐにぼろりとはがれると思います。
すくって捨ててください。

除去した白い塊の一部

清掃後の汚水桝内
真ん中にある、下向きに曲がったパイプ(エルボー)は、差し込んであるだけですので、こじれば外すことができます。
ぬるぬるして、初めは外しにくいと思いますので、ある程度大きな白いかたまりを除去して、清掃をした後に外します。
汚水桝内の汚れは、ブラシやたわしのようなものでこすれば、きれいになると思います。
もともとは、台所の汚れですから、台所洗剤をつけながらこすれば、汚れが落ちやすいですし、においも和らぎます。
真ん中のパイプが外れれば、パイプが邪魔で清掃できなかった奥のほうをきれいにできます。
私は、すぐにまた汚れそうだと思ったので妥協しましたが、枡にたまった水をすべてすくい出して、底に沈んだ汚れもすべて除去できれば完璧です。
仕上げ
せっかくの掃除でしたので、汚水枡の蓋もブラシで清掃しました。
蓋がはまる汚水桝の縁も清掃し、蓋を元のようにかぶせれば清掃完了です。
おわりに
汚水枡の清掃は、やっている作業自体は、たいして難しいものではありません。
ただ、強烈なにおいとぬるぬるした汚れが伴います。
ちなみに、業者に依頼した場合の費用ですが、うちに営業に来た業者は、どこまで清掃してくれるのか詳しく分かりませんが、4,800円~だと言っていました。
業者の作業内容によっては、高圧洗浄機で汚水パイプの内部を洗浄してくれるようです。
個人的には、かなり詰まっているような場合を除いて、すぐにいくらかは汚れますので、パイプ内の高圧洗浄までは必要ないと思います。
家庭用の高圧洗浄機を持っている場合でも、パイプ内を洗浄しようとすれば、汚水を自宅の周辺に飛び散らすおそれがあります。
汚水枡のにおいは強烈で、高圧洗浄機での清掃に失敗すると、ご近所とのトラブルになるおそれがありますので、せっかく購入した高圧洗浄機を色々なことに使用したくなる気持ちは分かりますが、やめておいたほうが良いと思います。
追記
汚水桝の清掃は、誰にでもできるものでしたが、清掃にとりかかるまでの心理的負担が大きいです。
そのため、薬品を使用して、もっと簡単にできないものかと考えていたところ、amazonで効果がありそうな薬品を発見しました。

コメント
[…] 引用元:趣味 DIY「初めてやった汚水枡の清掃」より引用 […]